海外視察で使う英語は?海外視察を進める手順&英語例文

海外視察で使う英語は?海外視察を進める手順&英語例文

海外視察の目的は色々。パートナー会社の選定、市場調査、マーケティング、ヒアリングなど、現地訪問でしか得られない情報が沢山あります。市場調査としては街の様子から流行を把握したり、店頭販売品をチェックしたりすることができますが、やはり人に会って面直で情報を得ることは欠かせません。この記事では、出発前のアポイント、プロポーザル、マーケティング、ヒアリングなどで使える英語をご紹介しています。白熱したディスカッションをして多くの情報を得ることがゴールになるので、そういった戦力を持ち合わせていないという場合は、通訳を雇うことを想定して記事をご参考いただけます。

「ペットボトル」「ホッチキス」など英語で通じないカタカナ英語、正しくは何て言う?
Click me

海外視察の進め方・海外視察で使用する英語表現

日本でできることは全て終わり、現地の大地を踏みしめる時が来ました。「現地に行って土地の雰囲気を掴みたい」という目的もありですが、せっかく行ったからには現地の人と話すことでより手ごたえを感じられることは間違いありません。どんなことができるか?どんな英語が必要か?ぜひこの記事で想像を膨らませてみてください!

北澤のじ

方法は十人十色、正解はありませんが、私が今まで海外視察のお手伝いをした経験から得た、海外視察で目的を達成する方法と役に立つ英語を共有いたします。

海外視察に関しては、以下の記事も是非ご参考ください!

海外市場調査とは?海外進出リサーチの手法や利用方法を解説

海外進出時の効果的な現地視察の方法とは?調査経験者が手法・事前準備を解説!

海外視察の進め方1 海外視察準備

せっかく現地を訪問するのだから、沢山の事を達成したい…という気持ちはありますが、海外視察で一番大切な事は、目的をクリアにすることです。一つ一つの訪問先で誰に何を伝え、ゴールはどこにあるのか、ということを明確にして予定を立てましょう。

目的(Purpose) 相手の役職や立場 (Targets and positions)会場(Venues) 資料の準備 (Document preparation)所要時間、その他準備 (Required time and  Other preparation) 
パートナー会社選定 (Selecting partners) 社長相手会社-自社紹介資料
-パートナーシップイメージ
60分
-MTG招待状送る
-手土産
フォーカス・グループ・インタビュー (FGI)マーケティング対象5名 (年齢、性別、職業、収入、嗜好)会議室 (ホテルなど)-FGIフロー
-質問用紙
-回答記入用紙
-写真や図解
90分
-サンプル品準備
-飲み物・軽食準備
マーケティングや街頭インタビュー (Marketing and  Street interviews) 対象者 (対象によって会場を選定)会議室、ショッピングモール、店頭、街頭など-フライヤーなど
-回答記入用紙
5時間
-サンプル品準備
-バナー持ち込み
-ユニフォーム
視察の目的を明確にする準備の例

協力会社には事前に情報共有を

FGIのセッティングと街頭インタビューの許可取りなどに関しては、ピンポイントで現地の市場調査会社や広告代理店を雇う必要があるかもしれません。その場合でも上記の項目を明らかにして目的を伝えることは必須です。

下記のようなシンプルなメールを市場調査会社に送り、オンラインミーティングで詳細を話し合いましょう。

協力会社へのメール例

Dear 【市場調査会社の名前】

Good day. I’m Taro Yamada from a company called ABC Company. (1) Our company is based in Japan and we are willing to expand our business in the Singapore market(2) As the first step to achieve our goal, we would like to visit Singapore to conduct research and marketing. In order to do so, (3) we are seeking for a suitable company who can assist us in arranging a focus group interview and a campaign at a shopping mall. (4) Kindly let us know if that’s something you’d offer. (5) If so, we would like to have an online meeting to introduce our company and products, the target audience and detailed schedule. 

I look forward to hearing from you. 

Yours sincerely, 

Taro Yamada
CEO
ABC Company

  • (1) Our company is based in Japan and we are willing to expand our business in the Singapore market.  

当社は日本に拠点があり、シンガポール市場にビジネスを拡大したいと考えています。

*butではなくandを使っていることに注意。Butを使うのは逆説の時だけ。

  • (2) As the first step to achieve our goal, we would like to visit Singapore to conduct research and marketing. 

その目的を達成するための第一歩として、調査と販売促進をするためにシンガポールを訪問したいと考えています。

*「~をする」でto conductを使います。この場合はdoよりも適しています。

  • (3) we are seeking for a suitable company who can assist us in arranging ~

私たちは~のアレンジを手伝ってくれる適任の会社を探しています。

*seeking for、looking for はどちらも「~を探す」ですが、lookの方は実際のモノを探すイメージ。

  • (4) Kindly let us know if you offer such kind of services.  

御社ではこのようなサービスを提供されるかどうかお知らせください。

*PleaseではなくKindlyを使うことで「お願いしている」立場に立たない。

  • (5) If so, we would like to have an online meeting to ~

もしそうであれば、~をするためにオンライン会議をしたいと思います。

*「そうであれば」=そういったサービスを提供されるのであれば

北澤のじ

メールだけで連絡を取り合うことができる会社だとこれからも付き合いやすいと判断します。協力者を探すアポ取りは電話で攻めますが、こういう場合は同じメールを数社に送ってメールの反応の良さを判断基準にするというやり方があります。

メールの書き方については、こちらの記事でも詳しくご紹介しております。

ビジネスシーンの英文メールの書き方は?英語メール定型文~書き出し編~

ビジネスシーンの英文メールの書き方は?英語メール定型文~本文編~

Click me

海外視察の手順2 アポイントを取るまで、取った後

アポイントを取る場合も、上記の定型メールを使うことができます。(3)、(4)をこのように置き換えてみましょう。

(3) We are seeking for a company who knows well about the Singapore market to work together. 

当社はシンガポール市場をよく知るパートナー会社を探しています。

(4) We will be pleased to know if it’s something you’d be interested. 

こういったお話にご興味がおありかお聞かせいただけると幸いです。

北澤のじ

アポイントはメールで取るものでなく、電話で取るものと信じています。メールで取れないアポも、電話だと取れる確率がぐんと上がります。詳しくはこちらの記事でご紹介していますので、ご参考ください!

【今すぐ使える】ビジネス英語|アポ取り完全ガイド

海外視察の手順3-1 パートナー会社との会議

自己紹介、自社紹介、パートナーイメージ、Q&A…。オンラインでもオフラインでも、基本的な流れも必要な英会話もあまり変わりはありませんね。対面の良いところは、行間を読みながら聞きにくい質問をしていけるところ。以下のような表現を駆使して、相手に失礼にならないように質問をして行けたら訪問の甲斐があります。

「街にはレンタルバイクが多いことに気が付きました。これはいつ頃から始まったかご見解を聞かせてもらえますか?

I noticed that there are many rental bicycles in town. Could you give me some ideas when it has started? 

「この地域は若い人に人気のようですね。こちらにオフィスを構えたのは何が決め手でしたか

It seems like this area is popular by the younger generation.What made you decide to have our office here? 

「御社には若いスタッフが多いと思いました。平均年齢は何歳か聞いてもいいですか

I found that you have many young staff. What’s the average age of your staff, if you don’t mind me asking?  

「御社のIR情報がHPでは見つかりませんでした。貸借対照表やキャッシュフローなど、企業の業績について開示できる情報はありますか?」

I didn’t find any IR information on your website. Do you have any information regarding the company’s performance that you can share, such as balance sheet or cashflow? 

ちょっと込み入った質問だな、と思う時には聞き方に少し工夫をしましょう。特に最後の質問のような業績に関わる質問については、前もって定型文を作っておくと良いですね。

北澤のじ

会社訪問で自社を紹介する場合のポイントと英語については、是非こちらの記事をご確認ください。

英語で会社紹介、どんな構成&どんな情報が必要?

海外視察の手順3-2 FGインタビュー・ヒアリング

フォーカスグループインタビュー(FGI)の特徴はただ回答を得るのではなく、対話形式で深堀をしていくことです。例えばアンケート用紙の「何故その施設を訪れるのですか?」という質問に「楽しいから」という回答をもらっても、マーケティングの材料としては有力な情報ではありません。どう楽しむのか、誰と楽しむのか、いつ楽しむのか…そんな情報を引き出すことができるのがFGIです。モデレーターは参加者に溶け込み、目的に向かって的確な質問をする必要があるため、モデレーターの技術によって成果が変わるとも言われています。ここではもちろん、高い英語のスキルが要求されます。想定されるモデレーターの質問を、英語で見てみましょう。

日本語英語
最初に行ったきっかけは何ですか?What made you to go there at the first place? 
どうしてそこに行くのですか?Why do you visit there? 
楽しいからなんですね、なるほど。Because you have fun, I see. 
じゃあ、時間があるときはいつでも行きたい、って感じですか?So, you’d like to go whenever you have time, right? 
そうでもない?それはどうして?Is it not? But why? 
ああ、一緒に行く人が重要なんですね。Ah, it’s important whom you go with. 
じゃあ、一番楽しめる相手は誰ですか?So, whom do you have the most fun with? 
何人くらいで行くのがベストですか?What’s the ideal no. of people to go with? 
行ったら何時間くらい使いますか?2時間?半日?How many hours do you usually spend? 2 hours? Half a day? 
へえ、1日中の時もあるんですね。大体1日で幾らくらい使います?Oh, you sometimes spend the whole day. How must would you spend a day, more or less? 

この対話にはテンポが大事!程良いリアクションを取りながら、目的に向かってグイグイと引っ張っていくイメージです。対話を盛り上げるためには、現地の言葉を使うのが理想的です。

Click me

まとめ

海外視察の目的を達成は、同様のサービスや商品を実際に使う人とできるだけ実際に触れ合うことが鍵です。どんどんコミュニケーションを取り、ユーザーのモチベーションだけでなく、環境的、文化的な要素を肌で感じるように繋がっていけば視察は大成功に終わるでしょう。目的をはっきり持ち、構想を描いて必要な支援も要請し、海外視察を成功させましょう。

英語コミュニケーションに「OCiETe(オシエテ)」

Click me

多言語コミュニケーションにお悩みでしたら、プロの通訳に任せるのも一つの手段です。

企業への依頼やコミュニケーションシーンなど、特に正確性が求められる場合は、機械翻訳に頼らずプロの通訳・翻訳会社に依頼しましょう。

OCiETeではオンライン通訳や現地通訳サービスで、言語コミュニケーション課題をサポートいたします。

現地のアテンドや商談時の通訳、会社案内や契約書の翻訳、さらに即戦力人材のご紹介や海外進出に向けた事前リサーチや営業代行も承ります。

コーディネーターが、業界や商品・サービスごとに精通した担当者をシーンや用途に合わせ、ご案内いたします。お気軽にお問い合わせください。

通訳のお見積り依頼はこちら▷

通訳・翻訳に関するご相談
資料請求・お見積りの問合せ(03-6868-8786/平日10時~19時)

ABOUT US
北澤のじ
歴史と文化と自由に興味を持ち、ヨガとキャンプとお酒を愛するDigital Nomad。通年20年、50か国以上での海外経験があり、南アフリカの市場調査、フリーランス通訳、英語塾経営を通して日本企業の海外進出、日本のグローバル化を応援しています。 通訳としては、社内通訳7年、フリーランス通訳8年の経験があります。20代にバックパッカーで世界を旅行していたら英語脳が作られ、大企業で同時通訳をさせてもらえるようになりました。アフリカ英語塾の塾長としてアフリカの講師と一緒に英語を教え、誰でも英語が喋れるようになることを伝えています。