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パンデミックが終息に向かうと共に、日本への観光客が目に見えて増えてきました。「どうして日本に来たの?」と聞いてみると「日本に来ることが小さい時からの夢だった」、「こんなに独特の文化は他にないから、絶対来たいと思っていた」、と目から鱗が落ちるような言葉が返ってきます。今回の記事は、そんな外国人に日本を思い切り楽しんでもらい、日本をもっと好きになって帰って欲しいという想いが込められています。
外国人観光客が増加中!おもてなし英語を学ぶなら今
日本に観光客が戻ってきました! 円安も手伝って、外国人観光客にとって日本旅行は、今がチャンスです。JNTO (日本政府観光局)によると、2023年の11月時点での観光客の数は約1520万人。コロナ発生の前年である2019年の、約半分くらいの観光客が日本を来訪しています。
外国人に「どうして日本に来たの?」と聞いてみると「日本に来ることが小さい時からの夢だった」、「こんなに独特の文化は他にないから、絶対来たいと思っていた」、と目から鱗が落ちるような言葉が返ってきます。
ビジネスのチャンスを探すため、就職を探すため、という声もありました(※筆者調べです。2023年は日本のゲストハウスに泊る事がよくあり、バーなどでも外国人に出会うとつい話しかけてしまうので、このような会話をしています)。
また通訳の仕事で一緒になったアメリカの美容関係の会社のCEOは、「韓国では若者が英語を話せるばかりでなく、積極的に話しかけてきて、興味を持って色々聞いてくるよ」と話してくれ、印象的でした。
接客で使用する英語表現・心がけるべきポイント
ここからは外国からのお客さまをおもてなしする際に使える「英語表現」とコミュニケーションをとる上で「心がけるべきポイント」について解説していきます。
基本会話:ネットやYoutubeから習得を
接客についての基本的な会話については、みなさんが中学校で習った英語で十分対応できます。英語には色々なアクセントがありますので、聞き取りは経験を積むしかありません。
基本センテンスを習得しよう!
接客で使用する基本英会話が学べる2つのサイトをご紹介します。こちらを読みながら、まずは基本のセンテンスをおさらいしていきましょう!
一歩進んだ「英語文化の人に喜ばれる接客」を学ぼう
先ほどご紹介した記事の中では、英語コミュニケーションの大切なポイントについて補足されています。
補足:大切な心構え
「日本人の英語力が向上しない」というのは昔から言われることですが、これらは「笑われたらどうしよう、失敗したらどうしよう」という気持ちが強すぎるためです。
しかし想像していただきたいのですが、もしあなたが逆の立場だったときに、例えばアメリカ人が日本語を一生懸命話しているときに私たちは「下手な日本語だ、これじゃ会話にならない」と思うでしょうか?普通は思いません。むしろ逆の感情を抱くのではないでしょうか。「ああ、一生懸命伝えようとしている。なんとか彼/彼女の言うことを理解したい」と。
これは私たちが積極的に英語を使えばいいという証明です。話していれば多少文法がおかしくても、発音がおかしくても伝わるのです。もちろん努力を重ねていく必要はありますが、最初から流ちょうに話せるわけがありません。
ですから、英語力よりも大切なのは実は「心の持ち方」なのです。
1. 怖がらずにどんどん話しかける(相手も流ちょうに話せるとは思っていない)
2. そして、多少なりとも英語が通じれば楽しくなってくる(相手も嬉しい)
そこでこの後は、「心構え」と「プラスワン・センテンス」をご紹介して、基本的な英語だけでなく、一歩進んだ「英語文化の人に喜ばれる接客」についてお伝えしていきます。
1. 良い印象を与える接客
英語文化の人々は「丁寧」よりも「フレンドリー」が好みます。 「日本人は丁寧だけど温かくない」と日本に長く住む外国人からよく聞きます。あなたの店舗や施設のサービスを利用した外国人が「良い接客だったな」と思えるのは「フレンドリーなスタッフ」です。
良い印象を与える「伝え方」
まずは「何を言うかではなく、どう言うか」、相手にとって気持ちの良い伝え方を心がけましょう。
- ゆっくり、わかりやすく話す
- 相手が理解しているか確認しながら話す
- 柔らかい表情を心掛ける
日本人でも東洋人でも、英語の対応をする時に共通して言えることは笑顔がなくマニュアル通りの対応をすることです。「英語文化の接客マナー」、一度スタッフと一緒に考えてみてはいかがでしょうか?
心が温まる「プラスワンセンテンス」
フレンドリーさを感じてもらう表現や言葉がけを心がけましょう。
- Enjoy your day!
- 文章の最後に相手の名前つける
- スモールトークを心掛ける
さらに、”Have a good day, Nozi!”などと名前を付けて声を掛けられると、以前からの知り合いであったかのような親近感が生まれます。困っていることをすぐに相談できるような関係を作りやすくなり、接客サービスの向上につながります。
スモールトークは、こんなセンテンスが考えられます。
Is this the first time in Japan?(日本は初めてですか?)
What’s your plan today?(今日は何をする予定ですか?)
Are you enjoying your stay in Japan?(日本は楽しめていますか?)
「自分が相手に興味がある」という気配りで、英語文化風の「優しさ」が伝わるセンテンスです。
外国の入国審査で、笑顔で聞かれることもよくあります。ここで深い話し合いをすることが目的ではないので、相手がどんな応答をしても、That’s great! Enjoy! と返せばOKです。
2. 悪い印象を与える接客
それでは逆に相手に良くない印象を与えてしまう接客はどのようなものなのでしょうか?学校英語で学ぶ表現が実はネガティブに伝わってしまっている例もあります。
Excuse me. は丁寧でも何でもない
Excuse meは日本の「すみません」とは違います。謝っていないのに「すみません」と言ってしまうのが日本人的というのはよく聞きますよね。Excuse meと言う時はその人の注意を引きたい時に使いたくなることが多いのではないでしょうか。
Excuse meも間違ってはいないのですが、フォーマルすぎて「何を言われるんだろう」とちょっとびっくりしてしまうのが英語文化です。「Excuse me」の代わりに、大きな声・笑顔で”Hello!”といいましょう。注意を引きたい人がすぐ隣にいるのであれば”Hi”もよく使われます。
Notはネガティブな印象に
Notをできるだけ使わないようにしましょう。禁止事項を伝える際も、Notを使わず「~していいですよ」という表現に。いくつかの例をご紹介しますのでぜひ参考にしてみてください。
×「ジムは22時以降立ち入り禁止です」
◯「ジムは22時までご利用できます」(22時以降スタッフが少なくなるので、安全のためです)
例)“You may use our gym until 10 pm. It is for safety as we have less staff after 10 pm.”
×「22時以降は大きな声で話さないで下さい」
◯「22時以降は静かな声での会話をお願いします」(お休みのお客様への気遣いです)
例)“We ask you to be mindful about the volume after 10 pm as other customers may be resting”
×「キッチンを汚さないでください」
◯「キッチンを清潔に保つようご協力ください」(スタッフが気を付けていますが皆さんのご協力が必要です)
例)”We would like your cooperation to keep the kitchen clean. We try our best but we still need each customers’ assistance.”
いかがでしょうか? 「~できません」、「~しないでください」よりもポジティブに聞こえませんか?
理由を伝えないとルールを守ってもらえない
先ほどご紹介した例では、括弧内で理由を説明しています。これは、丁寧に聞こえるだけでなく、ルールを守ってもらうために効果的です。温泉などの外国人が馴染みのない場合に使うと良いですね。
3. リクエストを聞き出しサポートする
「どこに行きたい」「~をしたい」というリクエストは、大体単語を拾えば理解できるでしょう。本当に分からないことは、彼らが「やりたい」と思う事が日本の常識や慣習からは考えられないものである場合です!
- オープンマインド、アウトオブボックス(個人個人のお悩みに寄り添って)で聞くこと
- リクエストを段階に分けて考えること
- 理解した内容を復唱して確認すること
日本に旅行に来たら日本人と接して、日本のことをよく知って欲しいと思うので、是非背局的に英語を話してみてくださいね。日本で働く外国人にも日本風の対応を知って欲しいと願いますので、是非プラスワン・コミュニケーションについてシェアしてあげてください!
まとめ
「接客に必要な英語」は限られたもので、暗記して対応できるもの。それよりも大切なのは、フレンドリーな対応と「日本を楽しんで欲しい」という想いだということを、理解してもらえたでしょうか?
英語でコミュニケーションをするのには中学校で習った英語で十分です。それに加えて「恥ずかしさに打ち勝つこと」「相手の立場に立って考えること」これを心掛けて「外国人の喜ぶ接客」を達成しましょう。あなたの接客に感動した外国人が、あなたのことを「日本での素晴らしい思い出」として話しているかもしれません。
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外国人と触れ合う人、飲食店や宿泊施設を経営する方に是非読んでいただきたい記事です。