ビジネスシーンの英文メールの書き方は?英語メール定型文~結び編~

ビジネスシーンの英文メールの書き方は?英語メール定型文~結び編~

ビジネスで使う日本語のメールでは 「何卒よろしくお願い致します」が結びの文章として一般的に使われています。これに見慣れてくると、これを「書かないと失礼に当たるのでは」と不安になるようになりましたが、このような表現は英語にはありません。英語メールで使われる結びの一文として使われる定型文には、どのようなものがあるのでしょうか? シーンと相手に合わせた、「失敗しないメールの書き方~結び編~」をご紹介致します。

英文メールの結び、どんな言葉を書けばいい?

メールの本文で要件を伝えた後、どんな言葉でメールを結びますか?

私にはふた通りあり、ひとつはあまり悩まず「よろしくお願い致します」を付けるパターン。これは、メールのやり取りによって確認や依頼をする場合、自分の作業に対する報連相に使います。

もうひとつは、出会った人にメールで挨拶をする場合、しばらく連絡をしていない方に挨拶メールをする場面です。この場合は「よろしくお願いします」と言うのはおかしいので、少し考えて心を込めた文章を付けられるようにしています。英語でメールを書く場合も、同じように気を遣っています。

北澤のじ

そんな試行錯誤を重ねて、今は「定型文」と呼べるものができましたので、皆さんにご紹介いたします。

本記事でフォーカスする部分

今回は日本語のメールにおける、【結び】を解説していきます(黄色ライン箇所)。

株式会社 XXXXXX
ジョン スミス 様

いつも大変お世話になっております。
オシエテのライターの、北澤のじです。
先日は打ち合わせにお時間を頂きまして、どうもありがとうございました。その後プロジェクトは順調でしょうか? 

次回の記事の提出日についてご連絡致します。
提出日は来週の火曜日でお願い致します。
もしも、来週火曜よりも前に提出する必要がありましたら、ご相談ください。

インフルエンザが流行っておりますので、どうぞお身体に気を付けてご活躍ください。
引き続き、よろしくお願い致します。

北澤のじ

メールの丁寧さは、何段階に分ける?

「ビジネスメール書き出し編」と同じく、送り先によってレベルを3段階に分け、メールの目的のパターンごとに例を見ていきましょう。私の考える、メールを送る相手によるレベル分けは、ビジネスメールは以下の1~3になります。

Level 0SNS、LINE、WhatsAppのショートメッセージ
Level 1同僚、レビューや書き込み
Level 2クライアント
Level 3政府機関など (ビザ申請などの公式書類)
メール(メッセージ)の丁寧さレベル

Level3のフォーマルな表現の方は、割と明確に定型文があります。しかし、Level 1と2については、「どのくらい丁寧に書くのか」という感覚に大きな個人差、文化の差があります。ネイティブでは、Level 1と2に全く違いがない人もいますが、英語のメールに慣れて表現の温度差がわかるまでは、丁寧に書いて失敗しないようにするのがお勧めです。

シーン別|英文メール結びの表現

パターン➀ 確認や依頼、報連相のビジネスメール

ご質問がありましたらお知らせください。

“Kindly” は “Please” と置き換えられる言葉で、個人的にとても気に入っています。というのは、”Please” は「お願いします」という意味合いがあり、「質問があったら教えてください」という内容に対して使うには、へりくだった言い方になると感じるためです。

Level 1Let me know if you have any quesitons. 
Level 2Kindly let me know if you have any questions. 
Level 3Should you have any questions, please do not hesitate to contact me. 

ご意見お待ちしております。

Level1,2はよく使われる表現です。Level3についてはあまり使う機会がないのですが、丁寧な表現の代表的な例として”I would be…”を使いました。

Level 1Let me know what you think. /I’ll wait for your feedback. 
Level 2I look forard to getting your feedback. 
Level 3I’d be happy to hear your thoughts.  I’d appreciate your thoughts. 

なるべく早くお返事をお願い致します。

Level2では「お返事お待ちしています。」の定型文に”Shortly”がついて「なるべく早く」の意味を追加しています。

Level 1Kindly/Please get back to me as quick as you can. 
Level 2I look forward to hearing from you shortly. 
Level 3I’d apprecaite your response at your earliest convenient time. 
北澤のじ

I look forward to hearing from you” は結びの最も一般的な文章の一つで、Level1から3の送り先まで使えるので便利です。この文章についての記事と、それに変わる結びの表現についてはこちらの記事をご確認ください。
Scribber| 8 Alternatives to “Looking Forward to Hearing from You”

パターン② ご挨拶メール

ご挨拶メールの結びは、ある程度知っている相手の事を気遣って書くメールなので、Level 1と2でそれほど違いがありません。

  • Take care. (お元気で)
  • I look forward to seeing you again. (また会うのを楽しみにしています)
  • Have a lovely day/week/weekend. (良い一日/一週間/週末を)
  • Keep in touch. (連絡を取り合いましょう)
  • I wish you all the best for~
    • your new job.(forの後は名詞)
    • passing the exam. (forの後は動名詞)
北澤のじ

最初の日本語の例にある一文(インフルエンザが流行っておりますので、どうぞお身体に気を付けてご活躍ください。)を英語に訳すとすると、” Please take care of yourself, I hear bad flu is going around.”のような文になります。私が定型を使わず、自分の事を考えて文章を結ぶ時は、「定型を使っていないという気遣いが伝わって欲しい」という想いで書いています。

英文メールでは忘れずに!「敬具」に当たるSign-Off

先述のように日本語では「敬具」をほとんど使わないので上記の日本語メールにも書いていませんが、英語では必ずSign-offと呼ばれるものが自分の名前の前に入ります。

こちらもレベルに分けて考えることができます。こちらは割と個人差なく、一般的に統一された意識があります。カジュアルなメールのSign-offとの違いがはっきりするように、Level0も含めました。

Level 0 Love, Hugs, Kisses, Cheers, Yours, Yours truly, Peace, Ciao
Level 1Thanks, Best, Cheers, Take care, Regards 
Level 2Best regards, Warm regards, Sincerely 
Level 3Yours sincerely, Yours faithfully 
北澤のじ

Level 3については、相手の名前を知っていたらYours sincerely、知らなかったらYours faithfullyを使うという決まりがあります。

それぞれのSign-offが、どういう印象を持っているかを詳しく書いた記事がありますのでご参考ください。
Mailtastic|The 37 best email sign-offs to set your message apart

まとめ

Eメールで一番大事なものは勿論要件となる内容ですが、結びに使う表現によって受け取る方の印章が変わること、感じていただけたでしょうか。オールマイティに使えるもの、フォーマルなもの、カジュアルなもの、と自分なりのテンプレートを作っておけば、シーンに合わせて使いこなせるようになるまで、そんなに時間はかからないはずです! 皆さんが英語ビジネスメールを苦なく自信を持って書けるようになるよう、応援しています。

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ABOUT US
北澤のじ
歴史と文化と自由に興味を持ち、ヨガとキャンプとお酒を愛するDigital Nomad。通年20年、50か国以上での海外経験があり、南アフリカの市場調査、フリーランス通訳、英語塾経営を通して日本企業の海外進出、日本のグローバル化を応援しています。 通訳としては、社内通訳7年、フリーランス通訳8年の経験があります。20代にバックパッカーで世界を旅行していたら英語脳が作られ、大企業で同時通訳をさせてもらえるようになりました。アフリカ英語塾の塾長としてアフリカの講師と一緒に英語を教え、誰でも英語が喋れるようになることを伝えています。