ビジネス通訳の依頼料金相場と通訳者の仕事内容を解説

ビジネス通訳の依頼料金相場と通訳者の仕事内容を解説

商談や海外への出張が決まり、いざ通訳が必要になったとき「通訳」にも色々な種類があって、どの通訳に依頼をすればいいのか迷う方も多いのではないでしょうか。

通訳にも仕事の分野や内容、シチュエーションによりそれぞれに適した通訳が存在します。

ここでは、ビジネス通訳はどんな仕事・業務を行うのか?ビジネス通訳を依頼した際の料金相場、依頼する際に知っておくべき注意点などについて解説します。

これを読むことでビジネス通訳とはどのような仕事なのか、依頼するときにどのような点にポイントを絞って探せばいいのかがわかりますので、ぜひ最後までご覧ください。

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ビジネス通訳とはどんな業務(仕事)をしてくれる?

ビジネス通訳とはどのような仕事をしてくれるのか、ご存知でしょうか。

実は、通訳にはビジネス通訳以外にもいろいろな種類が存在します。また、通訳の仕方も1種類ではありません。

通訳が必要になったときに、どのジャンルの通訳にどのような通訳手法で依頼をすれば良いのかをしっかりと理解しておくことは、ビジネスを成功に導く上で必要不可欠です。

それぞれの通訳の特徴と利用シーンについて解説します。

知っておくべき通訳の3つの手法

通訳には主に3つの手法が存在します。それぞれの手法を理解することで、実際に通訳に依頼をするときにどのタイプが適しているかを確認したうえで依頼をすることをおすすめします。

同時通訳

同時通訳は、話し手の内容を聞きながら、同時に通訳をおこなう手法です。

高いスキルが求められると同時に集中力も必要となるため、一人の通訳が対応できるのは最大20分程度となります。

そのため同時通訳で長時間におよぶ通訳を依頼する場合は、複数の通訳者を用意する必要があります。

大きな会議の場などで多数の聞き手にむけ、イヤホンを通して通訳の内容を伝えるなどの方法で利用されます。

逐次通訳

逐次通訳は、話し手がある程度話し終えたあとに、通訳者が訳をするという手法です。

通訳者は話し手の内容をノートにとったり、通訳の合間に本人に確認をしたりすることもできるため、他の手法よりは比較的ラクではありますが、通訳時間は他の通訳手法の倍かかります。

ウィスパリング

ウィスパリングは、同時通訳と同様に、話し手の内容を聞きながら同時に通訳を行います

そのため、やはり一人の通訳者が対応できるのは最大20分程度です。同時通訳と異なるのは、通訳者が話し手の後ろについて耳元で囁くように通訳をおこなう点です。つまり、少人数での通訳に向いていると言えます。

それぞれの通訳手法については、下記の記事でより詳しく解説しています。依頼する通訳はどのような手法が良いのかなどが理解できるので、ぜひご覧ください。

同時通訳・逐次通訳・ウィスパリング|通訳3種の違いとは

通訳には5つのジャンルがある

通訳には大きく分けて5つのジャンルが存在します。それぞれの特徴を理解して、依頼したいビジネスの内容がどのタイプにあたるのかを把握しましょう。

ビジネス通訳

商談やプレゼンテーション、展示会など、海外を相手にしてビジネスを進める際に利用されるのがビジネス通訳です。

海外を相手にしたビジネス展開をしている会社では社内に通訳者をおいている場合もありますが、頻繁に必要でない場合はエージェントに依頼をしたり、最近ではオンライン通訳を利用したりする会社も増えてきました。

会社の未来を左右しかねない場であることから、通訳者にはその分野の専門性や相手の国がもつ慣習や独特な言い回しなどへの理解力も必要となり、大きな責任を伴う仕事となります。

会議通訳

講演会やシンポジウム、国際会議など、大勢の聴衆に対して通訳をおこないます。

一般的には同時通訳でおこなうことが多く、通訳者専用ブースからマイクを用いて通訳をおこない、聴衆はイヤホンからその内容を聞き取ります。

非常に難易度の高い内容のものが多いため多様な知識を求められると同時に、同時通訳という高度な手法で行う必要のある失敗が許されないジャンルであることから、会議通訳者は通訳の中でも花形のポジションといわれています。

コミュニティ通訳

外国からの移住者を日本国内でサポートする通訳として、近年一層需要が高まっている通訳です。

特に医療現場や司法に関連したコミュニケーションが求められる場などでは、精緻な内容を伝えることが重要なため、とても重要な役割といえます。

また学校や自治体などより地域に密着したコミュニケーションにおいても必要とされているのがコミュニティ通訳です。

通訳ガイド

観光客やビジネスで来日した外国人のお客様にむけ、国内の様々な案内やサポートをおこなう仕事です。

通訳ガイドをおこなうには国家資格である「通訳案内士」に合格する必要があります。

全10か国の言語で受験ができますが、日本語の語学力とあわせて地理や歴史、政治経済など、様々な知識を学ぶ必要があります。

放送通訳

ニュース番組で、生放送でキャスターが話すニュースの内容を同時通訳で伝えていきます。

海外で流れているニュースを日本語に訳して伝える場合もあれば、日本語のニュースを英語などの外国語に訳して通訳をおこなう場合もあります。

ビジネス通訳に必要な資格はあるのか

ビジネス通訳として仕事をするためには資格が必要なのでしょうか。

答えは「ビジネス通訳になるために資格は必要ない」です。

しかし持っていることでスキルの確認ができ、仕事の依頼を受ける上で有利になる資格があります。

ここでは、ビジネス通訳を仕事にしている通訳者が取得している資格や、資格以外でビジネス通訳に必要な資質についてご紹介します。

ビジネス通訳を仕事にする人が取得する「TOBIS」

ビジネス通訳として活躍している通訳者がもっている資格で代表的なもののひとつが「TOBIS(ビジネス通訳検定)」です。

TOBISは、通訳のスキルに特化した試験内容なので、これを持っていることでビジネスシーンでも実用的に活かすことができるため、通訳者を目指す人々が受験する資格として有名です。

逐次通訳試験、同時通訳試験があり、いずれもビジネスシーンを想定した内容で行われます。判定は、4級~1級まであり、1級が最も難しい等級となります。

どの級をもっているかで、その通訳者のレベルがわかるので、仕事を依頼したい側の判断基準にもしやすいといえます。

難易度の高い仕事を依頼したい場合、このTOBISの等級も判断材料としましょう。

資格だけではないビジネス通訳に必要不可欠な資質

ビジネス通訳とは、表面的に見えている部分以上に求められる資質が多くある職業です。では具体的にどのような資質が求められるのかを解説します。

言語理解能力

通訳者は話し手の言語をそのまま通訳すればよいというわけではありません。瞬時に相手の言いたいことを理解したうえで、通訳すべき言語に置き換えて適正な言い回しで伝える能力が必要となります。

それぞれの言語で発せられた言葉を、別の言語の適切な言葉に置き換える能力は、想像以上に難しいものです。

さらにその内容が、特異な分野であったり、話し手独特の言い回しであったりする場合は、なおさら難易度があがります

通訳者はどのような状況でも、冷静に相手の伝えたいことをスムーズに伝えていく能力が問われますので、両方の国の言語にネイティブ以上に精通している必要があるともいえます。

応対力と判断力

通訳をおこなう場所は、その都度雰囲気も異なり、会話をする人も内容も異なります。

はじめて会った相手と仕事をする機会も多いため、いち早くその場の人間関係を読み取り、コミュニケーションを円滑におこなえることも必要なスキルの一つと言えます。

何か問題がおきたときにも冷静に対応ができる応対力や判断力をもっていると、依頼者とビジネス相手の双方にとって重宝されます。もちろん挨拶など基本的なマナーを兼ね備えていることは必須です。

事前準備を怠らない

通訳を依頼する際、たいていの場合当日になってミスマッチがおこらないよう事前に内容について打ち合わせを行います。

プロフェッショナルな通訳であれば、その打ち合わせをうけて必ず事前に情報収集をしたり勉強をしたりして、当日に備えます。なぜならこの準備をしているかいないかで、当日のパフォーマンスが大きく異なることを知っているからです。

準備をおこなったり、わからないことをすべて調べつくしたり、通訳がおこなっておかなければいけない下準備は想像以上に大変です。

これをできない通訳者は、通訳を仕事としておこなっていくのは厳しいでしょう。

ビジネス通訳の料金相場

外国のお客様を相手にした商談や展示会が決まったときに、通訳を依頼した場合いくらくらいかかるものなのでしょうか。
ここでは、利用シーンごとの一般的な料金相場を解説します。

各ビジネスシーンでの通訳料金相場(英語)

ビジネス通訳は、利用したいシーンや内容、通訳のレベルによって料金が変わります。ここでは、英語で通訳を依頼した場合の利用シーンごとの料金相場についてご紹介します。

  • 講演会、レセプション、国際会議:半日8万円前後、一日10万円前後
  • 商談・契約交渉、視察:半日6万円前後、一日8万円前後
  • 説明会、展示会:半日6万円前後、一日8万円前後
  • 現地でのアテンド、会食:半日3万円前後、一日5万円前後

上記はあくまで平均的な相場であり、実際の料金は、依頼をしたい通訳の内容や分野、通訳手法によって異なります。

また、その内容によって、依頼をすべき通訳者のレベルも変わってきますので、通訳の依頼をする際には、通訳者がその内容に対応できるかどうかをしっかりとジャッジすることがとても重要です。

ビジネス通訳をオンライン通訳に依頼するという選択肢

どの言語であっても現場にきてもらう出張通訳に依頼をする場合、半日または一日単位での料金換算が一般的なため、短時間の通訳を依頼したいという場合でも高額な料金になりがちです。

そんなとき、オンライン通訳であれば、短時間での依頼が可能なため、高いスキルをもっている通訳者でも安い料金で依頼をすることが可能となります。

ビジネス通訳の依頼はOCiETeがおすすめ!

法人向けオンライン通訳サービスOCiETe(オシエテ)」なら、料金的は安くおさえつつ、高い品質で通訳をおこなうビジネス通訳者が多数揃っています

さらに、スキルの高いビジネス通訳を1時間単位で依頼することが可能です。そのため、かかる料金も通訳者の時給のみで非常にリーズナブルです。

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ビジネス通訳の料金が高い理由を紐解く鍵は仕事内容を知ること

この記事では、ビジネス通訳の料金設定の仕組みや料金相場、通訳者が行う業務について解説してきました。

ビジネス通訳のポイントは、下記となります。

ここがポイント!
  • 通訳には大きく5つの種類があり、ビジネス通訳とはその中でも特に商談やプレゼンテーションなどのビジネスに特化した通訳のことである
  • ビジネス通訳がよく取得する資格は「TOBIS」で、この資格で高い等級に合格しているとスキルの高い通訳者であると判断しやすい
  • ビジネス通訳は資格だけではなく、応対力や事前準備を怠らない姿勢などが重要

ビジネス通訳の依頼は、メジャー言語からマイナー言語であってもそれなりに高い料金がかかるため、事前にかかる料金の見積もりをとることは大切です。

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Sano
翻訳・通訳サービスを展開するOCiETeでマーケティングを担当。「世界をシームレスにつなげる」の企業理念のもと、海外企業や外国人とのビジネスに必要な翻訳者・通訳者とのマッチング支援行っています。 翻訳・通訳依頼の基礎知識だけではなく、依頼前に知ってほしいポイントを伝えることをモットーに、情報発信しております。 また海外ビジネスに関するWebメディア「セカイノビジネス presented by オシエテ」の運営も兼務。