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あらゆるビジネスにおいてグローバル化が進んでいる中、ホームページやマニュアル・商品ページ、さまざまなコンテンツを翻訳する機会が当たり前となっています。
その中で、翻訳を依頼する際には、翻訳物の著作権管理について、注意しなければいけません。
「翻訳したページや文言には、著作権の問題はないの?」と気になる方も多いです。
翻訳することに注視し、翻訳物の著作権は誰にあるのかを理解しておかなければ、著作権侵害による訴訟といったトラブルに直面することも珍しくありません。
こうしたトラブルを防ぐためには、翻訳した内容の著作権が誰に、どこに帰属するのかを理解しておく必要があります。
この記事では、翻訳物に関する著作権の基本、翻訳依頼前に知っておくべきポイント、翻訳依頼時の注意点について解説します。
翻訳物の著作権について
翻訳物の著作権の所在として、写真や論文、本、オンライン上にあるものでも、著作物として該当するものは、すべて保護する権利があるため著作権が認められます。
その中で著作物を翻訳する場合、基本的に翻訳者もコンテンツの著作権を持つというのが一般的なルールです。
つまり、翻訳文の変更や、後の作品での翻訳文の使用は、翻訳者の承認を得ない限り遂行することはできません。
翻訳会社が作成した翻訳は「二次的著作物」
翻訳会社が作成した翻訳は、”二次的著作物 “とされ、原著作物の著作権に加え、翻訳物そのものにも著作権が発生します。
つまり、原著作物の著作権は翻訳文に移行し、翻訳文に変更を加えたり、翻訳文を利用しようとする場合、まず原著作物の著作権者の許諾を得る必要があります。
著作権は翻訳を依頼した個人または組織に譲渡することができるため、翻訳を依頼する際に著作権譲渡および著作者人格権を行使しないとの約束を得ている状態であれば、著作物に関する著作権は依頼主(企業)にあるということになります。
著作権問題などのトラブルを回避するため翻訳依頼時のポイント
翻訳を依頼する際、著作権問題のトラブルを回避するために、3つのポイントに注意しておきましょう。
- 翻訳物の著作権の所在(帰属先)を明確にする
- 翻訳実施から納品までのルールを詳細に明記する
- 安心できる翻訳者・翻訳会社に依頼する
著作権・著作権法は複雑なルールがあり、この問題を解決するには簡単なリサーチだけではまかなえきれません。
事前に注意点を把握しておくこと、翻訳物のクオリティはもちろん、著作権に関するサポートをしてくれる翻訳者・翻訳会社への依頼をすることにより、不安を解消することができます。
翻訳物の著作権の所在(帰属先)を明確にする
翻訳を依頼する前に、翻訳物の著作権について事前に確認しておくことがベストです。この記事でもお伝えしている通り、翻訳会社によって著作権の譲渡(放棄)を宣言してくれる会社もあります。
後になってトラブルを招かぬように、翻訳物(二次的著作物)も帰属・譲渡をしてくれるかをしっかりと確認しておきましょう。
翻訳実施から納品までのルールを詳細に明記する
問い合わせ・見積もりの時に、著作権について確認したからといって、そのまま依頼することはおすすめしません。
翻訳に関するルール、ローカライズによる軽微なアレンジなど、細かなルールまで契約書等に明記しておくことが重要です。
安心できる翻訳者・翻訳会社に依頼する
英語ができる、中国語ができるなど、翻訳したい言語の知識があるからといって安易に依頼することは注意すべきです。
翻訳スキルがあっても細かなルールまで把握していなければ、大きなトラブルに繋がりかねません。
著作権法に詳しい翻訳者・翻訳会社に依頼することによって、誤訳のない高品質の翻訳を施してくれるだけではなく、法律的な面でも安心することができます。
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著作権に関する翻訳まとめ
この記事では、翻訳物の著作権問題について解説しました。ここでのポイントは以下の通りです。
- 翻訳物にも著作権利が存在する
- 翻訳物の著作権の所在(帰属先)を明確にする
- 翻訳を依頼する際は著作権に関するサポートをしてくれる翻訳会社に依頼すべき
重要な文書・コンテンツを翻訳する場合は「著作権」といった注意点が付きものです。
この記事でもお伝えした通り、単に言語スキルがあるからといって安易に依頼することは危険です。
OCiETeでは、翻訳サービスだけではなく著作権など、依頼企業様が不安に思うことを解決するサポート体制を整えています。
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河野冬樹
第一東京弁護士会所属。
法律事務所ある支援パートナー弁護士。
著作権関係を専門とし、多くのクリエイターやコンテンツ制作会社の顧問を務める。
この記事を読めば、依頼する前に、翻訳物の著作権問題・翻訳文の取り扱いに関する不安や疑問を解消し安心して依頼を進めることができます。ぜひ最後までご覧ください。