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職場を去る同僚や上司とのお別れとの挨拶は、日本語ではどのような表現をしますか? 決まった表現も、相手を労う言葉も、あまり考えなくても次々と言葉が口をつくのではないかと思います。英語でThank you! Good luck! で終わってしまわないように、一度予習をしておきましょう。

職場を離れる側、見送る側、どんな挨拶をすれば良い?
多くの人が最初に言うことは、「お世話になりました」、または「お疲れ様でした」ではないでしょうか。みなさんもご存じのように、英語には「お世話になりました」という表現はありません。さらに「お疲れ様でした」や、「これからも頑張ってください」も直訳することはできません。この3つのセンテンスを英語にすると、どんな表現があるか?さらに、心を込めた挨拶をするにはどうしたら良いか?について見ていきましょう。

職場を離れる人にかける英語の挨拶
まずは新たな職場に異動される方、転職等で職場を離れる方へかける英語の挨拶を紹介していきます。
「お世話になりました」の英語表現
感謝の気持ちを述べるこの言葉。”Thank you for looking after me” とはなりません。「お世話をする」は、看病や子供・ペットの世話をする場合に使われるか、カップルや家族のような余程親しい仲で使われることが一般的です。
「面倒を見てくれた上司」に使えないことはありませんが、そもそも「上司」や「面倒見」という文化が薄い海外の企業文化の中では、このセンテンスを使うのは避けた方が無難です。
- Thank you so much for everything.
(色々とありがとうございました。)
- I’ve learned so much from you.
(あなたから多くのことを学びました。)
- Your support has meant the world to me.
(あなたに頂いたサポートは、かけがえのないものでした。)
- I sincerely appreciate all the guidance and help you’ve provided me.
(これまでいただいたご指導とご支援に心から感謝いたします。)
- I’m truly grateful for all the opportunities you’ve given me.
(あなたが私に与えてくれたすべての機会に心から感謝しています。)
「お疲れ様でした」の英語表現
直訳してみると”I recognise your hard work” と言ったところでしょうか。相手の仕事での功績やチームに与えた影響など、ポジティブな内容を共有するセンテンスを見てみましょう。
“Thank you for your hard work” と言うこともできますが、「上から」という印象を受けるので自分が会社の社長で社員に向かって労いの言葉をかけるのであれば適当です。
- You are a great person to work with.
(あなたはとても一緒に働きやすい人です。)
- It was an honor to be part of your team.
(あなたと一緒に働くことができて光栄でした。)
- Your positivity and diligence were a great influence on the team.
(あなたの前向きさと勤勉さがチームに良い影響を与えてくれました。 )
- You inspired me to be professional and creative
(あなたのプロ意識とクリエイティブさに影響を受けました。)
- Your contribution to the company was incredible.
(あなたの会社への貢献は素晴らしいものです。)
「これからも頑張ってください」の英語表現
「頑張る」を英語で考える時は「一生懸命働く」という意味ではなく、「活躍する」「成功する」ための道のりだと解釈するとすっきりしそうです。
- I wish you all the best in your future endeavors.
(今後のご活躍をお祈りします。)
- May success and happiness follow you wherever you go.
(どこへ行っても成功と幸せが続きますように。)
- Best of luck on your next journey.
(次の場所でのご活躍をお祈りします。)
- All the best for your career.
(あなたのキャリアが成功しますように。)
- Good luck in all your future endeavors.
(今後のご活躍をお祈りします。)
- I’m sure you will do well in your next role.
(次の役職でもきっとうまくいくでしょう。

自分が職場を去る場合の英語の挨拶
自分が職場を去る場合も、基本の構成は
➀感謝の気持ち
➁共通の想い出
➂相手を労う言葉
で構成しましょう。以下のような文章が一般的に使われるようです。(Chat GPT)
- “Thank you very much for all your support over the years. Working with you has been a truly valuable experience, and I will always cherish our time together. I sincerely wish you continued success and good health.”
「長年にわたるご支援に心より感謝申し上げます。あなたと働けたことは本当に貴重な経験であり、一緒に過ごした時間をいつまでも大切にしていきたいと思います。あなたのさらなるご成功とご健康を心よりお祈り申し上げます。」
- “I would like to extend my heartfelt thanks to everyone for all your guidance and encouragement. I will never forget the memories I made working with you, and I wish you all the best in your future endeavors.”
「皆様のご指導、ご鞭撻に心より感謝申し上げます。皆様と働いた思い出は決して忘れません。皆様の今後のご活躍をお祈り申し上げます。」
- “Thank you for all your support. I will carry the lessons I learned from working with you, and I will continue to do my best in the future. I hope we can stay in touch.”
「これまで支えてくださり、ありがとうございました。皆さんと一緒に仕事して学んだことを胸に、これからも精一杯頑張ります。これからも連絡を取り合えたらと思います。」
自分の想いをより強く相手に伝えるポイント
上記の言葉だけでは、一片通りの挨拶をしているだけで真心は伝わりません。自分が持っている想いや相手に伝えたい自分の感覚を伝えるためのポイントを解説してきます。
相手と自分の想い出になるエピソードを話す。
日本でも具体的な思い出話を別れ際にすることも多いのではないでしょうか。英語の挨拶であっても同様に、お互いの共通のエピソードを交えて自分の想いを伝えてみましょう。
例:Do you remember when we went on a business trip to South Africa? I will never forget how we laughed when we missed the flight. Thank you for the good memory, it was amazing working with you.
(私たちが南アフリカに出張したときのことを覚えていますか? 飛行機に乗り遅れたときに私たちがどれだけ笑ったか、決して忘れません。良い思い出をありがとう、あなたと一緒に働けて本当に良かったです。)
相手に伝えたことのない、相手を尊敬する所を話す。
具体的なエピソードとも共通しますが、定型文でどんな人でも言える表現ではなく、相手とのコミュニケーションを通して自分が感じたこと、相手の良さを伝えることも大切なポイントです。
例:I always admired you never talk about anyone behind their back and keep yourself neutral. For that, I know you will always be respected, and you will do well in the next place.
(私はいつも、あなたが誰かの陰口を言ったりせず、中立を保っていることを尊敬してていました。だから、あなたはいつもリスペクトされて、次の場所でもうまくいくとわかっています。)



上記のように共通の想い出や、個人の想いを入れるだけで、先に紹介したセンテンスに魂が宿り、ただの「コピーペースト」でなくなると思いませんか?
最後に、フレンドリーな締めの言葉!
これまで紹介してきた文の締めには、相手とのフレンドリーな言葉を忘れずに。下記のような表現をぜひ付け加えてください。
- You’ll definitely be missed.
(寂しくなるよ)
- I look forward to crossing paths again in the future.
(また何かの機会に会えますように)
- Wishing you all the best in your next chapter!
(次の場所でも、幸運に恵まれますように!)

まとめ
私はプロジェクト型の仕事が多いため、職場を去るわけではありませんがこういったお別れのシーンはかなり頻繁に経験します。いつも自分が英語で使うセンテンスを「お世話になりました」「お疲れ様でした」「頑張ってください」に振り分けるというのは中々面白い作業で、自分がその言葉を言う時の心情をよく考える機会になりました。
英語のセンテンスは日本語に訳すと何かしっくり来ないというか、不自然な感じはあります。皆さんも使い慣れない表現に関してはそう感じられると思いますが、いいと思った表現を積極的に取り入れていく事をお勧めします。
でも、心のこもった言葉が最高の贈り物、という事を覚えておいてください。形にこだわらず、自分の言葉で感謝と相手を応援する気持ちを伝えましょう。
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一般的な挨拶のコピーペーストをしていては、自分の想いは伝わりません。間違いがあっても、自分の言葉で気持ちを伝えるほうが相手も喜んでくれます。どのように想いを伝えるのか?下記を参考にしてください。