英語通訳の需要は今後どうなる?業界の最新情報を解説

英語通訳の需要は今後どうなる?業界の最新情報を解説

英語通訳の需要がAI(機械)翻訳に完全に置き換わることはない?

ビジネスのグローバル化がどんどん進んでいく中で、さまざまな分野で日本においても英語をはじめとする外国語通訳の需要が高まっています。

それに伴いAI(機械)翻訳の精度も日々進化しており、簡単な英語の翻訳であれば気軽にホームページやアプリで翻訳確認ができるようになりました。

しかし、少なくとも10年~20年の間で人による英語の通訳が完全に機械翻訳に切り替わることは難しいと考えられていますが、本当にそうなのでしょうか

ここでは、通訳業界全体の動向から通訳の今後の需要傾向などについて解説します。

これを読むことで、今後の英語通訳の需要についてわかり、英語通訳が必要になったときの上手な活用方法も確認できるのでぜひ最後までお読みください。

AI(機械)翻訳と英語の通訳は両方需要が高まっていく

機械翻訳も人による通訳も、基本的には今後ますます需要は高まっていくと考えられています。
ではそれぞれなぜ必要とされるのかについて解説します。

機械翻訳の今後の需要

機械翻訳の翻訳方法には現在3つの種類がありますが、その中でも特に精度が高く注目を集めているのが2014年に登場したニューラル機械翻訳です。

ニューラル機械翻訳は、AIを活用した翻訳手法で、人工的なニューラルネットワークが情報を収集して学習していきます。

人間の脳神経回路の情報伝達方法を真似ているため、単語ごとに訳をおこなうのではなく、文章全体をひとつの情報として捉えて翻訳をおこなっています。

最近の機械翻訳ではこれまでとは違い、自然な文章に訳すことができるようになりました。

しかし、そんなニューラル機械翻訳にも欠点があります。それは翻訳文の一部が抜け落ちていることがあるという点です。

とくに厄介なのが、ニューラル機械翻訳は自然な訳文であるがゆえ、訳漏れがあることに気づきにくいのです。ですが、これは現状のニューラル機械翻訳の構造上避けられないというのが、現時点での精度状況です。

ただ、一部の内容が抜け落ちていたとしても、伝えたい情報が簡潔にわかり、文章に漏れがあってもトラブルに発展しない内容の翻訳であれば十分に利用できます。

また、機械翻訳はこれからさらに精度は上がっていくことが期待できるので、それにあわせて需要もますます高まっていくでしょう。

人による通訳の需要

少なくともここ10年の間に人間による通訳が機械翻訳に完全に置き換わるとは考えにくいとされています。特にビジネスの現場においては、人の通訳は欠かせません。

その理由は以下の2つです。

人による通訳が欠かせない理由①

1つ目は、外国語と日本語の間にはそれぞれが持つ独特の単語や言い回しがあるため、それを会話の中で使用したときに機械翻訳では容易に訳すことができないため、不自然な翻訳になってしまうことがたびたび起こります。

日常会話の中であればちょっとした誤訳は許されるかもしれませんが、内容の正確性を求められるビジネスの現場においての誤訳は決して許されるものではありません。

誤訳を行ってしまったことにより、企業にとって大きな損失を招く場合がありますし、医療の現場であれば人命にかかわる事態になりかねない場合もあるためです。

人による通訳が欠かせない理由②

2つ目は、会話の奥に潜む発話者の意図や、相手の国の文化背景など、心を汲み取った言い回しが機械翻訳には難しいという点です。

特にビジネスの現場においては、直接的な言葉で伝えた方が良い場合もあれば、オブラートに包んで伝えた方が良い場合もあります。

言い方ひとつで相手の心証を害する恐れもあるため、慎重に言葉を選ぶ必要がありつつも、スピード感をもって伝えるという難しい役割を果たすのも通訳の仕事であり、優秀な通訳を雇うかどうかでもビジネス成功度合いは大きく変わってきます。

このように人間の通訳は今後ますますグローバル化が進んでいく日本において、特にビジネスの現場ではまだまだ需要が高まっていくと言えるでしょう。

通訳の今後の需要傾向

今後、具体的にどのような言語や分野で需要があるのかについて解説します。

ますます需要が増えていくと予想される言語

令和2年6月時点では、日本国内の在留外国人数は288万人を超えました。前年末時点では約273万なので、およそ半年足らずで9万人も増加しています。

この数字は過去最高の増加数であり、今後も加速していくことが予想されます。(※1)

在留外国人を国籍別に見てみると、中国、韓国、ベトナム、フィリピン、ブラジル、インドネシアが多い状況です。

これらの国々の外国人は今後ますます増えていくことが予想されますが、彼らが日本国内で不自由なく暮らしていくために医療や行政面、また何かあったときの司法についての語学サポートできる通訳の存在がさらに必要となってくるでしょう。

また、企業においてはビジネスの対象をより一層海外に広げていくところが増えていくことが予想されるため、英語はもちろんですが、中国や韓国、タイやベトナム、ミャンマーやインドネシアといったアジア圏の言語が求められていくことが予想されます。

これらの言語は現状でも通訳業界において8割ほどの割合をしめるほど高い需要がありますが、ビジネス通訳を務められる通訳者が潤沢にいるわけではないため、今後も通訳のスキルと高い専門性を兼ね備えた通訳の需要はますます高まっていくことが予想されます。

※参考1
法務省「令和2年6月末現在における在留外国人数について」

通訳が求められる業界・分野

もともと多かったIR関連の通訳需要ですが、東京証券取引所の2020年7月時点での調査結果を見ても分かる通り、外国法人等の株式保有比率は30%近い数値で他の投資部門と比較しても最も高い比率となっているため、今後も引き続き高い需要があることが予想されます。(※2)

また、海外企業とのM&Aも盛んにおこなわれているため、そういった分野の知識がある通訳も需要がますます高まっていくでしょう。

国内のおいては、医療や司法など専門性の高い分野において、在留外国人への通訳需要が引き続き高い他、訪日外国人への観光ガイドやサービス業での需要も引き続きあるでしょう。

※参考2
JPX「2019年度株式分布状況調査の調査結果について」

特に需要が高い通訳者

どのような現場でも求める外国語の通訳ができることは当たり前のことです。
つまり、需要の高い通訳者は、それ以外の対応力が備わっていることが必要となります。

例えば、ビジネスの現場に欠かせないTPOをわきまえた振る舞いができることや、場の空気を察知し柔軟に対応できる適応力を身に着けていることも、通訳としては非常に大切な素養であり、すべての通訳が問題なくできるというわけではありません。

また、通訳にはやはりより高い専門性を求められる現場が多いため、IRやM&Aなどの特定分野についての知識や用語に対応できる専門性、世界の社会情勢や経済事情に通じている幅広い知識など、通訳をおこなう現場に必要な知識を持ち合わせていることも重要です。

このように、常に好奇心と勉強意欲があることが通訳としては非常に大切なことであり、そういった日々の努力を欠かさない通訳が、常に需要があり長く活躍できる業界でもあります

オンライン英語通訳の需要が年々高まっている理由

オンライン通訳は、現場に行くタイプの通訳ではなく、パソコンやタブレットを使用したオンラインでの通訳サービスとなります。

通訳の依頼から完了まで、すべてをオンラインで完結できるため気軽に利用しやすく年々需要が高まってきています。

特に2020年以降、入ってからは新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響もあり、オンライン会議をおこなう企業が増えたため、通訳もオンラインでの需要がますます高くなりました

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まとめ

英語通訳の業界動向・今後の需要などについて解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。

ここでのポイントは以下です。

ここがポイント!
  • 2014年に登場したニューラル機械翻訳の精度は高く、デメリット面がさほど障壁にならない現場であれば様々なシーンで活用ができる
  • 正確性を求められるビジネスの現場においては、引き続き英語の通訳に対する需要は高まっていくことが予想される
  • 在留外国人が増えている中国、韓国、ベトナム、フィリピン、ブラジル、インドネシアの言語や、海外への進出が増えているアジア圏の言語需要が今後ますます高くなる
  • 需要の高い通訳は、言語を通訳できるだけでなく、ビジネス現場におけるTPOをわきまえ、専門分野に特化している人である
  • OCiETeはオンラインで依頼から業務完了までを完結できるため、利便性が高く料金の安さからも需要が高まってきている

このように、英語の通訳の需要は少なくともここ数十年は引き続き需要が高く、必要な仕事であるといえます。

しかし、スキルの高い英語の通訳を依頼しようとおもったとき、料金の高さがネックになりがちです。

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Sano
翻訳・通訳サービスを展開するOCiETeでマーケティングを担当。「世界をシームレスにつなげる」の企業理念のもと、海外企業や外国人とのビジネスに必要な翻訳者・通訳者とのマッチング支援行っています。 翻訳・通訳依頼の基礎知識だけではなく、依頼前に知ってほしいポイントを伝えることをモットーに、情報発信しております。 また海外ビジネスに関するWebメディア「セカイノビジネス presented by オシエテ」の運営も兼務。